【オンラインで心理カウンセリングができる理由!】3つの必要条件|対面との共通点・相違点

オンラインでもカウンセリングができる

2023.02.01.掲載
2023.02.14.改定

  • オンラインでも心理カウンセリングができるの?
  • カウンセリングはやっぱり対面の方が良いんじゃないの?
  • オンラインでカウンセリングをするメリットってなに?

「自宅から心理カウンセリングができる」そう聞いて、オンラインカウンセリングに興味を持つ人はとても多いです。

オンラインカウンセリングなんて対面の劣化版じゃないの!?

結論からいうと、オンラインカウンセリングは、対面の劣化版ではありません。オンライン独自の強みを持った対面と同等の価値を持つ心理カウンセリングの形式です。この記事では、オンラインカウンセリングと対面の共通点と相違点をまとめることを通じて、あなたがオンラインカウンセリングを知るお手伝いをします!

ライター自己紹介-

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Writer:K.Suzuki
資格:臨床心理士・公認心理師
キャリア:心理職(教育領域・保健領域)
教員(大学・大学院)

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  • この記事は、オンラインカウンセリングを実施しているオフィスのカウンセラーが執筆しています。
  • カウンセリングや、こころの元気に関連するテーマを扱っていきます。
  • ライターは臨床心理士・公認心理師ダブルライセンスのこころの専門家です。

この記事は、オンラインカウンセリングを専門とする機関が運営しています。詳細はこちらをご覧ください。

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目次

オンラインカウンセリングとは

オンラインカウンセリングとは

臨床心理士・公認心理師がオンラインで行う心理カウンセリング

当記事のオンラインカウンセリングは、臨床心理士・公認心理師がオンラインで行う心理カウンセリングを指します。つまり、心理の専門家による、こころの支援を目的としたカウンセリングです。

>>オンラインカウンセリングの全体像を知りたいという方は、こちらの記事をご覧ください。
>>心理カウンセリングについて詳しく知りたいという方は、こちらの記事をご覧ください。

オンラインでもカウンセリングはできる

カウンセリングというと、「ソファーに座ってカウンセラーと向かい合って対話する」というイメージが強いですが、オンラインカウンセリングは、ビデオ通話でカウンセリングを行います。

「それでカウンセリングができるの?」

そう心配する方もいます。やり方は違いますが、オンラインでもちゃんとカウンセリングはできます。もちろん、対面のカウンセリングに比べて劣っていることもありません。

オンラインならではの特徴を理解しよう

とはいえ、オンラインで行うカウンセリングは、対面と大きく構造が異なります。なかには、「対面の方が良い」と感じる人もいます。一方、「オンラインの方が良い」「オンラインじゃなきゃカウンセリングを利用できない」という人も同じように存在します。

カウンセリングを利用するときは、オンラインと対面の何が同じで何が違うのか、よく検討して自分にあった方を選択してください。

オンラインで心理カウンセリングができるのは3つの必要条件が揃っているから

3つの必要条件

オンラインと対面に共通する心理カウンセリング3つの必要条件

オンラインでも心理カウンセリングができるのは、心理カウンセリングが成立するのに必要な3つの条件が揃っているからです。

3つの必要条件を下に挙げます。

  1. カウンセリングの本質的な構造
  2. 言葉を使った対話
  3. 相手の顔を見て話ができる

一見「当たり前では?」と思うような内容ですが、これらは、とっても大切なことです。

カウンセリングの本質的な構造

カウンセラーとクライエントが対話を通じてクライエントのこころを見つめることが、カウンセリングの最も基本的な構造です。

クライエントは、こころに関する悩みを抱えてカウンセリングに訪れます。カウンセラーは、クライエントの話にじっと耳を傾け、気づいたこと、感じたことを伝えます。

対話からこころに目を向ける

こうした対話を通じて、クライエントのこころを見つめます。これこそがカウンセリングの本質的な構造です。

対話に必要なのは「①言葉」と「②非言語の情報」のやりとりができることです。

言葉を使った対話

カウンセリングにおける対話の基盤は、言葉のやりとりです。

カウンセリングは、次のような話からはじまります。

  1. 前回のカウンセリングから今回のカウンセリングまでどんな日々だったか。
  2. 今気になっていること。
  3. 今ここで頭に浮かんだ内容。
  4. 最近あった大きな出来事。

こうした話を切り口にして、クライエントの内面に目を向けていきます。

対話は、言葉のやりとりがなければ成り立ちません。オンラインカウンセリングでは、ビデオ通話を使ってカウンセリングを行いますので、当然言葉のやりとりが可能です。

相手の顔を見て話ができる

言葉のやりとりにさらならる彩を与えてくれるのが非言語の情報です。オンラインカウンセリングでは、ビデオ通話を利用することでお互いの「顔」から非言語の情報をやりとりできます。

顔が見えるということは、単に安心できるだけではなく、言葉以外のさまざまな情報のやりとりが可能になるということです。

例えば次の画像のように…

表情からもわかることがある

対話の途中で沈黙が訪れたとき、相手の顔が見えないと、何の沈黙かわかりません。しかし、「クライエントが考えこんでいる様子」「カウンセラーの言葉に詰まる表情」といった視覚的な情報が得られれば、沈黙の意味を共有し、沈黙によって作り出された空間をより意味深いものにすることができます。

言語以外の情報のやりとりも含めてコミュニケーションできるのは、オンラインも対面も同じです。

選ぶ前に知っておきたいオンラインと対面3つの相違点

3つの相違点

選ぶ前に、オンラインと対面の違いをしっかり吟味しましょう

オンラインでも心理カウンセリングができるということは、先に説明した通りです。しかし、オンラインと対面では決定的な違いもあります。特に重要なポイントを3つ相違点として紹介します。

  1. 目の前に相手がいるか画面越しか
  2. インターネット環境かアナログ環境か
  3. 移動が必要か家から繋げられるか

オンラインと対面の違いは、メリットにもデメリットにもなり得ます。カウンセリングをオンラインで利用するか、対面で利用するか迷っている人は、この違いをよく検討して選択してください。

オンラインカウンセリングのメリットデメリットはこちらの記事をご覧ください。

目の前に相手がいるか画面越しか

オンラインと対面の一番の違いは、画面越しに相手がいるか、目の前にいるかです。

対面のカウンセリングでは、個室でカウンセラーとクライエントが向かい合って話をします。そうして、相手の「息遣い」「匂い」ときには「体温」を通じて「存在感」を感じるのです。こうした「存在感」は強い刺激になります。

オンラインカウンセリングは画面越しです。そのため、「存在感」は希薄になりがちで、刺激は比較的弱いです。

相手の存在感が異なる

「存在感」を感じることで、程よい緊張感を保ってカウンセリングに臨める人、安心を感じられる人もいます。しかし、一方で「存在感」が強すぎることが脅威に感じる人もおり、オンラインの方が安心と感じる人もいます。

移動が必要か家から繋げられるか

カウンセリングルームまでの移動の有無も、とても大きな違いです。

移動が大変

対面でカウンセリングを行う場合は、オフィスまで移動する必要があります。交通の便の良し悪しや、オフィスまでの距離にもよりますが、カウンセリングの時間をあわせて2〜3時間は確保する必要があるでしょう。公共交通機関を利用するなら、交通費もかかります。

一方、オンラインカウンセリングでしたら自宅からビデオ通話に接続するだけです。

移動の時間や手間、コストは一切かかりません。極端にいえば、カウンセリングに必要な50分だけを捻出すれば良いのです。

移動コストゼロ

オンラインカウンセリングでは、移動の時間や手間、コストは一切かかりません。極端にいえば、カウンセリングに必要な50分だけを捻出すれば良いのです。オンラインカウンセリングは、仕事や育児で定期的に時間を確保するのが難しいという人、移動手段を持たない人など、今までカウンセリングを利用したくてもできなかった人も利用できるのです。

しかし、移動しなくて良いということは、必ずしも良いことだけではありません。例えば、移動中はこころの準備を整える時間にもなります。

移動も大切な時間になる

移動しながら、カウンセリングをするために気持ちを整えたり、今日のカウンセリングで何を話すかを考えたりするというクライエントは多いです。移動は、カウンセリングの大切な一部になり得るのです。

インターネット環境かアナログ環境か

対面のカウンセリングは、人と人とが直に関わるアナログの世界ですが、オンラインカウンセリングは、ビデオ通話というインターネットによって作り出されたバーチャルの世界です。

今まであまりインターネット環境に馴染みがなかった人は、新しい環境に戸惑うでしょう。

オンラインは準備が大変

はじめてインターネットに触れる人がます困るのは、自宅でビデオ通話が利用できるまでの環境設定です。Wi-Fiを使おうとしたらインターネット回線の契約やルーターの設置をしなくてはなりません。スマートフォンのデータ通信を使おうとしたら、テザリング操作を覚えなくてはなりません。

環境整備は、実際にやってみると簡単なのですが、インターネットに苦手意識を持っている人は、敷居が高く感じてしまうかもしれません。

また、ビデオ通話というバーチャルな環境にも慣れる必要があります。とはいえ、リモートワークの普及が証明しているように、バーチャルな環境は「慣れると案外平気」という方も多いです。加えて、バーチャルならではの良さもあります。

新しい文化の良さ

数年前までは、会議といえば、会議室に集まって対面で行うことが普通でしたが、今では自宅や出先からビデオ通話に繋ぎ、会議に出席する人も多いです。対面とほとんど変わらない質の会議ができますし、時間の節約になります。カウンセリングも同じで、リモートにすることで時間が有効に使え、仕事や家事と両立できます。

Wi-Fiやテザリングについてはこちらをご覧ください。

オンラインと対面、カウンセリングの本質は同じだけれど、構造が違う

当記事述べてきたように、オンラインと対面でカウンセリングの本質に違いはありません

カウンセリングの本質とは、対話を通じてクライエントのこころをみつめるという営みです。

しかし、環境という面では、オンラインと対面には、はっきりとした違いがあります。そして、インターネット環境に支えられたバーチャルの環境には、メリットとデメリットがあるのです。

オンラインか対面か、カウンセリングの選択に迷っている人は、ぜひ、その違いについてよく見比べてから選択してください。

なお、オンラインと対面の相違点からくるメリット・デメリットについては、こちらの記事で詳しくまとめています。

オンラインカウンセリングを利用したい方へ

当記事を管理しているオフィスは、臨床心理士・公認心理師によるオンラインカウンセリングの専門機関です。詳細はこちらからご覧ください。

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